しじみは冷凍すると栄養が増える?
しじみを冷凍すると栄養素が増える理由や、簡単な冷凍方法を紹介します。
しじみは冷凍すると栄養価が増える!
冷凍したしじみのほうが栄養価が高いという噂はどうやら本当でした。青森産業技術センターというところの研究結果によれば、生のしじみよりも、冷凍したしじみのほうがオルニチン量が多くなることが分かったそうです。
普通、食材は冷凍するとその栄養価は失われるというのが常識です。野菜などを冷凍すると、味や鮮度が低下するというのは経験的にご存知かと思います。実際、野菜のビタミンなどは冷凍することによってほとんど失われてしまうのです。
一方、しじみの場合はこの常識が通用しません。詳しいメカニズムは判明していないそうですが、-4℃で一定に冷凍しておくと、生のしじみに比べてオルニチンの量は8倍以上になるそうです。他の貝ではみられない現象だそうなので、恐るべきしじみパワーですね。
冷凍するとおいしくなるというのも、これを考慮すると信憑性が高いです。いつもとは一味違うしじみ料理を食べたいというときに、冷凍という選択肢をとりいれてみてもいいかもしれませんね。
ただし、いくらオルニチンの量が8倍になったからといって、しじみ料理だけで一日に必要なオルニチン摂取量をまかなえるわけではないので、その点は注意が必要です。
仮にしじみに含まれるオルニチン量が8倍になったとしても、最低必要摂取量400mgを摂るためには、およそ140個程度のしじみを食べなければなりません。これは大のしじみ好きだったとしてもちょっと難しそうですね。
今すぐ使えるしじみの冷凍保存方法
手軽にできるしじみの冷凍方法を紹介します。順を追って確認していきましょう。
1. まずは砂抜きのため、あさりの砂抜きより薄いくらいの塩水を作ります。100ccに対して小さじ2杯くらいを目安にしてください。
2. しじみを洗うため、ボウルなどにしじみをいれ、流水でよく洗います。このとき、しじみ同士をこすり合わせるように洗うのがポイントです。
3. 洗ったしじみを平たいバットなどに並べ、貝の頭が少し出る位まで塩水を入れます。できれば水切りバットのように網で浮かせられるタイプのほうがいいです。このとき、しじみが重ならないように注意してください。密集していると砂を吐きにくくなります。
4. 新聞紙などをかけて、3時間程度放置してください。常温で構いません。
5. 砂抜き後、しじみを軽く洗い流し、水きりをしてください。
6. 冷凍用の密閉できる袋に水切りしたしじみを入れ、冷凍庫へ入れましょう。保存可能な期限は1~2ヶ月です。
冷凍したしじみを調理する場合は、凍ったまま沸騰した熱湯の中に入れてください。こうすることで、貝が開きやすくなります。
美味しくなるし、栄養価も増え、さらには保存も効くというしじみの冷凍保存。やったことのない方は一度試してみてはいかがでしょうか。